ヤマトコマチグモ Cheiracanthium lascivum

 コマチグモ科 体長♀10o前後、♂約9o



♀と卵のう 『足立区、葛飾区の荒川河川敷では、割と普通に見られます。定番のススキでなく、アシを住居にしているようです。 (050701葛飾区荒川河川敷)』 コメントと撮影: くも子さん

産室 『アシの葉を曲げて営巣している例です。(050701葛飾区荒川河川敷)』 コメントと撮影: くも子さん  
※ 画像左端はカバキコマチグモの産室,ここでは両種が混棲している.カバキコマチグモ幼体の住居(脱皮室など)の形状はヤマトコマチグモの産室と似ているが,葉の綴じ目が粗雑で隙間がある.(きどばん)


♀と卵のう 070623 埼玉県さいたま市 撮影: たか爺さん

葉の巻き方ほか 070710 埼玉県さいたま市 『葉の巻き方はすべて三つ折とその変形です。 上左はハマキフクログモのそれとよく似ており、巻き方でハマキフクロと識別するのは難しいかもしれません。 上中・・・やや斜めになったもの、上左・・・捻りが加えられおにぎり型に近くなったタイプです。 中左・・・葉をめくったところ・・・不織布状になった裏打ち糸はカバキコマチグモのそれとよく似ていますが、カバキより接着力が弱いです。カバキの葉をめくる時は「バリバリ」という感じです。 中中・・・私的にはここが最もカバキと違うと感じた部分。裏打ち糸が簡単に破れてしまいます。カバキコマチグモの裏打ち糸を和紙に例えるなら、ヤマトコマチグモのそれはティッシュペーバーです。あと攻撃性・・・個体差がありますが、カバキは目前にピンセットを持っていくと上顎で噛み付き、一歩も引こうとはしません。ヤマトコマチグモはハマキフクログモほど簡単には逃げませんが攻撃性はほとんどなく、どうしていいかオロオロしている感じでした。ただ、ピンセット先端を上顎下にもって行くとさすがに噛み付きます。 中右・・・大き目の縦長タイプの産室。産室が大きいからその主も大きい、とは一概に言えないようです。ハマキフクログモは細い葉は長く巻き太い葉は短く巻きます。で、産室の容積は平均的に体格に見合ったものになります。カバキコマチグモも産室容積は体格に見合っています。ヤマトコマチグモは空間認識能力か設計力か・・・何か劣っているような・・・かなり窮屈そうだったり、画像のように無駄な空間が多い産室も見られました。 下左・・・本能的に大丈夫そうだと感じたので手乗りに・・・攻撃性は少なくても咬まれればかなり効く様なので、絶対にお子さん達には真似させないで下さい(^^  下中・・・大きさや色合いには僅かながら変異があります。 下右・・・一応秋ヶ瀬なので(^^ 』 コメントと撮影: きどばん


♀ 若干の色彩変異あり. 060711 東京都葛飾区 撮影: きどばん


幼体? 060517足立区荒川河川敷 撮影: くも子さん


 寄生蜂


『6月13日(2008)に埼玉県南の芝川土手で見かけたコマチグモの巣の中を開いてみると、ヤマトコマチグモがいたのですが、背中に卵のようなもの(ひょっとしたら幼虫?)を載せていました。これはヒメバチの仕業でしょうか?それとも何か別の寄生虫でしょうか?』 コメントと撮影: タロさん

『クモバチ科(ベッコウバチ科)のツツクモバチ(ツツベッコウ)の若い幼虫です。おそらくヤマトツツクモバチかと。そのまま飼育したらハチの成虫が得られると思います。成虫の見分け方を再掲しておきますね。』 コメントと撮影: みつきさん


♀の腹部についたツツクモバチ(ツツベッコウの新称)幼虫 『ヤマトコマチグモ♀に、おまけついてました。初めてでしたが、掲示板で幾例か見せていただいてましたので、免疫力?がついていたみたいです。そんな分けで、割りと平気でした。たくさん撮った中のわずか4例だけですが、ご覧下されたく… 見事に、ほぼ同じ位置についていますね。ハチは同種? ♂の例は見つかりませんでしたが、ハチの都合で♀を選んで産み付けている?のでしょうか? (チマキを開く前、かなりの確立で、中に、おまけがついていることが判るようになりました。)(090614東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん
『ツツクモバチの幼虫探しにはいい時期になりました。♀の方を選択している(ようになっている)のかもしれませんね。♀の方が産卵のため一カ所にとどまるためアタックされやすい?エサとしてより適当なため積極的に選んでいる?コマチグモ♂の巣は♀と同じでしょうか?作りが、仮住まいのため作りが悪いとかであれば、避けているのかもしれません。』 コメント: みつきさん

ツツクモバチの繭 『前の写真と関連があるのかないのか、全く知りませんが…開いたチマキの中に、こんなものが残っている例がありました。もしかすると、ハチの繭? クモは居らず。(090614東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん

『昨日は、外に出てたまたま目にした最初の三角おにぎりの中のクモにおまけがついていたものですから、しばらくは同じものを捜し歩いてしまいました。マユは撮っただけでしたので、今日改めて探索、3個持ち帰りました。(090615東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん

『マユとは別に、マユを作る前の幼虫を見つけました。クモの生命と引き換えに大きく成長した幼虫の姿は、よく見るととても美しいです。野外で観たときは、なぜ盛んに頭部を動かしているのか判りませんでしたが、撮った写真を見てみると、糸を用いてマユを作り始めていたもののようですね。(090615東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん

『この18匹のクモ、ヤマトコマチグモ? きちんと記録しませんでしたが、驚きの事実は「異常なし」個体が2割にも満たないということでした。クモとハチの関係の厳しさを、ちょっとだけ垣間見た思いがしています。それとやはり、これは♂と判るクモはいませんね。♀を選択しているハチの能力というのも、相当なもののようです。(090615東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん
『寄生率の記録としても貴重ですが、それにしてもずいぶん高いですね。以前ヤマトツツベッコウで調べたときは6割くらいの寄生率で、それでもずいぶんついているなぁと思ったものでした。かなり強力な敵となっているようですね。』 コメント: みつきさん
『♂はほとんどの個体が住居から出てしまっているのでは?「♀を選択している」と感じるのは結果論のように思われます』 コメント: きどばん
『18匹といっても、江北橋左岸側の避難誘導路を、片道約100メートルほど歩いただけですから。ほんのピンポイントの観察例です。(河口から数十キロメートルにわたり、ほぼ両岸に芦がありますから、ヤマトコマチグモと寄生バチとの関係の実態を伝えているかどうかは、判りませんね。)』 コメント: くも子さん



『ヨシの葉を巻いたオニギリからとり出して持ち帰った繭ですので、(略)寄生蜂が繭の中から行った鮮やかな仕事(剃刀でスパッと切り取った如き)の違いに注目してみました。ちなみに、この繭からは大小2種?の蜂が出ました。なんだかさっぱり解かりません。(気がつくと、ポリ袋に入れておいた繭から出たツツクモバチは死んでました。)(090703東京都足立区)』 コメントと撮影: くも子さん
『小さいほうは高次寄生蜂でしょうね。』 コメント: きどばん

 

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