カトウツケオグモ Phrynarachne katoi

 カニグモ科 体長♀約10o、♂約5o


『カトウツケオが多産する里山で幼体を一頭採集しました。アオキの葉に空いた穴から半身を出してじっとしていました。デカイのは自宅周辺の茂みで採集しました。ヤブウツギの葉の上に「座蒲団」を敷いて居座っていました。ここ1年で5頭確認しています。運が尽きそうです------カトウツケオの幼体を成体に乗せたら面白いことになったので投稿させていただきます。』 2013/10E コメントと撮影 :yspiderさん


♀ 080809 『兵庫県三田市のやや薄暗い山道で、ササの表面にどっしりと鎮座していました。』 コメントと撮影: ハンマーさん

『今日(080810)、同じ場所にいってみました。少し移動していましたが、すぐに見つかりました。ハエを捕食中でした。驚いたことに、同じ道沿いの20mほど離れた場所のアジサイの上にもう1匹見つかりました(写真下)。こんなものなんでしょうかね。もう1匹、あわよくばオスがいないかと周囲を捜しましたが、さすがにそれは無理でした。』 コメントと撮影: ハンマーさん
『私は数年前に見つけて観察しましたが、カトウツケオグモには異臭を放つ物質があるのではないかと思われるくらい臭いがしました。ハエが寄ってくるような臭いです。私もハンマーさんと同じようにハエを捕獲するシーンを目撃しましたよ。』 コメント: りいちさん
『まだ、1個体でしか確認していないのですが、主に腹部の刺毛の根元から透明な汁が滲み出ていました。瓶内で幼体を飼育し、実体顕微鏡で覗いていたら、上記の汁出しをしていました。あいにく、匂いをかぎ忘れてしまい、どのような匂いがするか解りません。ただ、一例だけで、どこにも報告していない極秘情報です。みつきさんから幼体を頂き、20日ほど前に♀成体になりました。汁出し行動はまだ確認していません。餌を入れると、第一・二を広げてビクつかせ、餌となるハエ類やガ類が近づくとガシと掴みます。』 コメント: くにたちクモさん

『ようやく今日(080816)時間が取れたので行ってきました。ササの上でハエを捕食していた個体は行方不明で、周辺を捜してみましたが見つかりませんでした。アジサイにいた個体はかなり移動していましたが、みつかりました。結構動くものですね。12時半から約2時間観察しました。先ず、においですが、観察の最初と最後にクモに鼻を近づけてみましたが、特ににおいは感じませんでした。見つけたとき、クモは写真左のような姿勢でした。においを確認するために鼻を近づけると、先日の写真のような姿勢になりましたが、5分ほどで脚を開いて元の姿勢に戻りました。これが、獲物を待つ基本姿勢のような気がします。観察中に獲物を捕えることはありませんでしたが、何度かハエ等が近くに飛んでくることがあり、3回は攻撃をかけました。その時の印象では、獲物の翅音に鋭く反応し、写真右のように大きく脚を開き、たまたま獲物が射程距離に入ってくると攻撃をかけるという感じ。獲物がそのまま遠ざかってしまうと、やがて元の姿勢に戻ります。ハエ等を誘引しているようには見えませんでした。結局のところハッキリしたことは何も判りませんでした。特ににおいについての、りいちさんの観察との食い違いは何なんでしょうか。一つはっきりしたのは、このクモがアリを食わない(←動画)ということです。最後にお腹を掻くような動作をするのが可愛いと思いますが、いかがですか?』 コメントと撮影: ハンマーさん

『今日(080817)また、11時20分頃から約2時間見てきました。昨日からまた移動しており、今日見ている間に3回移動しました。こんなに移動するクモではないような気がします。近付き過ぎないように気を付けていたつもりですが、やはり私の存在が気に入らないのかもしれません。写真左は8/10に最初に見つけたときにいた場所です。糸も密で、糞もあり、ある程度長い期間ここにいたことが想像されます。写真右は昨日(8/16)いた場所です。かなりあっさりしていますね。そして、今日移動した場所では単に移動しただけで、とくに足場を整えることもなく、獲物を待つ姿勢をとりました。 今日も観察時間を通じて特に臭いを感じることはありませんでした。また、本命のハエがクモに近付くことはありませんでしたが、ヒメバチの1種(←動画)とヤマトシリアゲ(←動画)がクモに近付きました。クモはそれぞれに反応しています。アリに対する反応との差は何なのでしょう。やはり、私にはこのクモがハエを誘引しているとは思えませんでした。なお、他の場所へ回ってから15時30分ごろこの場所を通った時、クモは更に移動したようで、見つけることができませんでした。』 コメントと撮影: ハンマーさん
『すばらしい動画ですね.普段の様子から想像できない機敏さにびっくりです.(ヒメバチの1種とされているのはムモンホソアシナガバチだと思います).』 コメント: みつきさん

『それにしても、今度機会があればちゃんと獲物を捕えるところを見てみたいものです。』 コメントと撮影: ハンマーさん
『カトウツケオグモの第1、2歩脚先端の黒色部はかなり目立ちます。それに虫を捕獲するには肢を広げ過ぎ・・・角度に意味がありそうです。これを震わせるということは明らかに何かの誘いでしょうね。』 コメント: きどばん

幼体 080920 『今年は本当に当たり年のようで、また見つけてしまいました。ただ、今度は幼体で、体長は約4mmです。やはり、匂いは感じませんでした。』 コメントと撮影: ハンマーさん



♀タイプ 京都府 『他の虫の写真撮ってたら、目の前にいてびっくりしました。 20090730宇治市にて』 コメントと撮影: みつきさん


♀ 『本日(080922)成体見かけました。大阪府の1000m近いブナ林脇のクマシデ(アカシデ?)の2m程度の高さからですが、十分育った成体でした。葉の上において写真を撮って、つまもうとすると、葉の上に液体が残り、嗅いでみると、たしかににおいはしました(鼻を近づければ分かる程度、ひどくくさいというわけではない)。今年(2008)は本当に多い...みたい?』 コメントと撮影: みつきさん

『添付はカトウツケオが居座っていたと思われる台座.』 『今日触ってみて分かったのですが,私の見た液体はどうも口器から吐き戻されたもののようです.におってみると臭かったです.』 コメントと撮影: みつきさん
『カトウさんのその液体って、成分とか分析出来そうですか?』 『ツケオグモ類以外にも、トリフン類なんかも、液体を出すようですね。オオトリの匂いを嗅いだ事がありましたが、ちょっと甘いような匂いがしました。あと、くにたちクモさんが仰るには、アカイロ・シロオビのものは、テントウムシ類の匂いがするとの事。これらの成分もわかったら結構面白そうですよね? また、日本のイセキグモ類の擬態フェロモンの成分も、まだ具体的には特定されていないようで…。今後も、これらのクモに出くわす事は有ると思いますが、その時「何らかの方法で液体やら糸やらをサンプリングしておけば、後々役に立てられる」のか? それとも「素人に出来る事など何も無い」のか? その辺を知っておきたいと思った訳です。』 コメント: S,W さん
『ニオイ成分は多分、比較的低分子の揮発性有機化合物の複合体(何の根拠もありませんが)のようなものでしょうから、定性分析、定量分析、および結果の解析を行うには、一般的に以下のような技術が必要だと思われます。 @捕集および濃縮技術(微量ニオイ成分の場合、P&T法(パージアンドトラップ法)など) A分離分析および解析技術(GC法(ガスクロマトグラフィー)とか、GC/MS法(ガスクロマトグラフ質量分析法)など)(対象となる化合物によっては、液体クロマトグラフィーなど)  フェロモン類は、多分、化学構造がかなり複雑で、定性分析だけでも、非常に難しい(時間とマンパワーが必要)のではないかと予想されます。』 コメント: くも子さん


♀ 2009-03-26 『私自身、個人的にフィールドに出ておらず、ネタが少ないので、頂いたカトウツケオグモの画像を載せさせていただきます。一,二月はほとんど動かず、餌(ハエ)も食べませんでした。ところが、3月下旬辺りから、餌を食べ始めました。このまま、来年の冬も越してくれないかな−と思いつつ、観察しております。ただ、やはり、汁を出してくれません。』 コメントと撮影: くにたちクモさん

『シロオビトリノフンダマシとアカイロトリノフンダマシはテントウムシ類の苦い汁の匂い、トリノフンダマシとオオトリノフンダマシは微妙なくさい匂いがします。これは、生きたまま瓶に入れて、ちょっと振ったりしていじめてみると、匂いがするのです。数人で匂いをかぐとダメです。一人で一気にその瓶の匂いをかぐのです。匂いは1人分程度しか匂わないのです。たぶん。サカグチ、ツシマ、ワクド、マメイタ、ムツトゲ、カトウツケオ・・・あんな奴らは、プンプン匂うはずです。たぶん。匂いだけで、同定できたらと思っていますが、説明が難しくて、さらに、職人的ですね。来年はみんなで、珍品を採って、ぶんぶん振って匂いをかいで楽しみましょう。2009-12-24 』 コメント: くにたちクモさん



♀ 『撮影地は群馬県高崎市郊外の里山で2008年8月29日撮影です。』 データと撮影: フォトベルケさん

『二枚目画像です。レンズが近づきシャッター音に反応?して、手?前足を上げてきます。』 コメントと撮影: フォトベルケさん



♀ 2006 東京都青梅市 撮影: mmmgrさん


幼体 080324 『昨日午後時間ができたので,池田市(大阪)でビーティングをしてきました.天気がよくて,とても気持ちのよい時間が過ごせたのですが,ハチの方はさっぱりでした.・・・(この個体はちいさな幼体です.1目盛り0.2mmですので,3.4mmといったところでしょうか)』 コメントと撮影: みつきさん


捕獲の瞬間 撮影とGIFアニメ: S,W さん


 希少種と希産種

『「希少種」という言葉は、レッドデータ上の概念と混乱するので、珍品について使わないほうがいいと考えます。生息環境が脅かされているとか数が確かに減少している、という根拠がないものは、「情報不足種」であって、「希少種(nearly threatened)」とは限らないからです。
日本蜘蛛学会自然保護委員会の今年(2008)の会合でも、珍品を「希少種」ではなく「希産種」と呼ぼうという議論があったところです。 』 コメント: M姫さん

 

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