イオウイロハシリグモ Dolomedes sulfureus

 キシダグモ科 体長♀25o前後、♂16o前後


『飼育イオウイロハシリグモ♀2個目の卵嚢作製 前回は気づくのが遅れて途中からでしたけど、今回は卵嚢作りの一部始終を映像に記録することができました。前編(10:27)。卵嚢の作り初めから。初回の産卵から46日後、再び卵嚢を作り始めました。8月初旬(室温28℃)。確かにここ数日、クモの食欲が無くなっていたので前兆はありました。掃除してやったばかりの容器内に新しく糸を立体的に張り巡らし、ウズグモの隠れ帯のような水平構造を張り始めました。卵嚢作りだと察知し、撮影開始。前回は作り初めを見逃してしまったので、固唾を飲んで作業過程を見守りました。糸疣を卵嚢の縁に付着させてから離し、伸ばした糸を緩めて縮れさせ再び付着させる、をひたすら繰り返します。ろくろを回して壺を作るように、自ら回りながら縁に糸を付け足していくと球状の皮が下方向に出来てきます。クモの回転方向は一方向ではなく、途中で反転しました(時計回り/反時計回り)。』 コメントと撮影: しぐまさん

後編(9:54)。産卵から卵嚢完成まで。産卵失敗! 卵嚢は半球状になり、口がすぼまり始めました。卵嚢中心に回るのを止め、糸も出さなくなると、いよいよ注目の産卵です(前回見逃した)。上に口の開いた半球状の卵嚢を作ってから跨って中に産み付けるのかと思いきや、予想外の産卵法でした。網にぶら下がって仰向け状態のまま、下向きに開いた卵嚢の穴に産卵孔を押し付けて産んだのです。白い卵嚢を透かしてオレンジ色の卵が中に見えます。産卵が済むと腹部を卵嚢から離し、開口部を糸で塞ぎ始めました。 ♀が姿勢を変えた拍子に卵の一塊がボトッと零れ落ちました。♀は気にせず作業を続けます。前回の産卵ではこのような致命的なミスは犯しませんでした。卵に粘り気のあるおかげで全部落ちずに済んだようです。木の葉に落ちた未受精卵は粘液(卵白?)に覆われていたものの、翌日にはすっかり乾いていました。一体どうしてこんなリスキーな体勢で産卵するのか理解に苦しみます。狭い飼育容器内ゆえの事故でしょうか。後半は前回観察した通りでした。完成すると作業用の網から卵嚢を毟り取り(糸を引き千切る)、地上に降りました。水場へ一目散に向かい、卵嚢ごと中に入りました。水を飲んではいないようですけど、ここが一番安心するのでしょう。地上で作業を続行します。卵嚢に跨った姿勢で糸を追加し仕上げます。卵嚢が卵で汚れても水に濡れても気にしないようです。※この♀は未交接ですので今回も無精卵です。 』 コメントと撮影: しぐまさん



卵のうを抱える♀ 2006/08/02 熊本県阿蘇郡 撮影: ウツノミヤさん


♀ 2009-06M 『良く見かけるクモですがでかすぎます!! 指は一寸野虫さんの指です。』 コメントと撮影: DX-9(チーム神奈川)さん


♀と卵のう 2009-07M 『筋金イリのイオウイロ 長野県北佐久郡立科町で採った、脚に縦白線の入ったイオウイロ?ですが、ほかでも見つかっていたのですね。』 コメントと撮影: M姫さん


♀ 2009-07E 山形県 『私も最近巨大なクモが笹の葉に居るのを目撃しました。私の(短い)クモ歴で最大級で、驚愕しました。目視ですがleg spanは掌大あったと思います。・・・(略)・・・捕まえようと網を振ってみたのですけど、クモは電撃的な速さで葉裏に回り込んで逃げました。』 コメントと撮影: しぐまさん

♀ 2009-07E 山形県 『「クモ生理生態事典」サイトにて本種がアマガエルを食べるとの記述を読み、本当かなと試してみました。小さなニホンアマガエルを最近二回与えたら難なく食べてくれました。実は幼体の時期にも一度試してみたのですけど、一晩同居させても食べませんでした。たまたま食欲の無い時期だったのか、大きなカエルで勝ち目が無いと思ったのか分かりません。クモの消化液は余程強力なようで、カエルの骨まで溶かしてしまうようです。真っ黒の小さなペレットだけが最後に残りました(食べ残し)。』 コメントと撮影: しぐまさん


♀ 『卵のうを咥えたイオウイロハシリグモ、浅い水面上で排泄…瞬時に広がったこの白っぽいオイル状の排泄物、水に対する親和力が低く、比重も小さい。水面に渦巻き模様を呈し、浮いていました。私は初めてでしたので、撮ってみました。(080816東京都青梅市)』 コメントと撮影: くも子さん


卵のうを抱える♀ 060806 東京都練馬区 撮影: きどばん


♀と子グモのまどい 『場所 浜松市佐鳴湖公園 9/2(2006) 子供(9/9)』 データと撮影: 虫々亭主さん


大きな♀ 2008-07 埼玉県さいたま市 『今年も現在「夜の森」真っ最中ですが、昨晩はセミの羽化ラッシュでクモたちもごちそうにありつけたようで、見ていてあきませんでしたよ。とりあえず、昨年教えてもらったイオウイロハシリグモのグレーの大物はアブラゼミの幼虫を丸抱えです。』 『イオウイロした普通サイズの(?)やつはニイニイゼミの羽化途中を襲っているものが多かったです。』 『そういえば、グレーの大物は毎年夜にしか会っていませんね。毎晩のように太めのクヌギの樹液近くで見られるので、個体数も少なくはないと思います。実に堂々としていて逃げたりしないので、写真も撮らせてもらえます。』 コメントと撮影: たか爺さん 


大きな♀ 070724 埼玉県さいたま市 樹液ポイントでスズメガ?の一種を捕食中(左)、070722 同じくアカアシオオアオカミリを捕食中(右)。 撮影: たか爺さん



♀タイプ 『2006/06/11 山形県飯豊町 体長16mm 環境:草ぼうぼうの原っぱ。近くには小川(用水路)も。』 コメントと撮影: しぐまさん


♀とその外雌器、成体への脱皮動画 2009-05 山形県 『飼育中のイオウイロハシリグモ♀が5月下旬に再び脱皮しました。前回の脱皮から20日後、今回は夕方から脱皮開始。二度目なので脱皮の兆候を見逃さず、落ち着いてカメラを三脚に据えてtimelapse movie用に長時間撮影することができました。まともなカメラが一台しか無いため、きどばんさんに依頼された背甲・腹端が抜けるシーンの詳細(マクロ動画)は次回以降に持ち越しです。すいませーん。体長変化は18mm→23mm。身体検査は脱皮の数日後、体が十分に固まってから撮りました。』 コメントと撮影: しぐまさん

♀亜成体への脱皮(一つ上の画像と同一個体) 2009-05 山形県 『飼育個体がGW連休中に無事衣替えを済ませました♪ 外雌器の様子から成体♀(※脚注)になったと考えて大丈夫ですよね? 体長は14mmから18mmになりました。もちろん動画もあります( part 1 )( part 2 )。一部始終を初めて目の当たりにしたので驚嘆しつつ撮りました。 』 コメントと撮影: しぐまさん
『釣り針に「ねむり」というのがあります。クモの体表面に生えている太い毛の存在、スムーズに後戻りすることなく、殻を脱ぐのに役立ってますね。先ず、長い第4脚2本を固定していると見えましたが、その前に腹部後端を糸でしっかり固定してますね。基本はやはり自重で下に抜ける(地球の引力を利用している)。腹部は1分半で9割方抜けてますね。8本の太い歩脚を引き抜くのに時間をかけている。これも、ほぼ10分で終了。子供が冬に銭湯で、スッポリ重ね脱ぎする様子を思い出しました。体長が一気に4ミリメートルも伸びるって…クモは急に血の巡りがよくなって、気持ち良さそうです。部分的にあちこち動かしてみて、いろいろテストしているみたい。この映像では、脱皮後体色が変化するといった感じはないですね。歩脚が抜けてから、約5分で全身スッポリ。急に動きが早まりますね。しかしこの15分間、クモにとって無防備な時間、選んだ場所で勝負が決まる? キバの先端の赤さが艶めかしいです。7分で上を向き、盛んに触肢を動かしつつ、反時計回りで再び頭部を下に。10分後も脱皮殻から離れない。これには何か意味がありそうですね。脱皮という大きなリスクを伴う行為が終了したら、出来るだけ早くその場から離れた方がよさそうに思いますが、クモはそうしない。(後刻知ったことですが、脱皮のとき「脱皮液が新旧両皮間に分泌され脱皮を容易にする」また「脱皮後、クモは付属肢などのぬけがらに残っている脱皮液を吸う」という観察例が知られているそうです。:吉倉眞・クモの生物学)』 コメント: くも子さん
※体長に個体差があり、外雌器が体毛に覆われているため、外見だけで成熟を知るのは困難。


♀の食事 2009-08 山形県 『蛙の捕食動画(食事シーン)をようやく公開しました。(9:27)http://www.youtube.com/watch?v=CUJAH8hFH54 ※苦手な人は決して見ないで下さい。(私はこういう警告は滅多に言わないのですけど・・・)』 コメントと撮影: しぐまさん

『>残骸・・・食べ残しの状況 ペレットはこんな感じです。夏場にこれを放置すると容器内の腐臭が凄いので、すぐに処分しました。・・・と言っても、ワラジムシ/ダンゴムシ連合軍の飼育容器に投入するだけですけど。手軽なscavengerで重宝しています。』 コメントと撮影: しぐまさん


♀ 2007-07 埼玉県 撮影: Taraiさん


♀タイプ 2007-10 東京西部 撮影: naturingさん


♀タイプ 050612 東京都練馬区 撮影: きどばん


♀タイプ 080915東京都あきる野市 撮影: くも子さん


♀タイプ 2008/8月下旬 撮影: S−Bird さん


♀ 『イオウイロのスジボケ型でいいでしょうか。撮影したのは8月5日、場所は八王子市。里山の尾根上にある雑木林と耕作地の間です。』 (2006 東京都) コメントと撮影: じこぼーさん

♀ 『参考までに、イオウイロハシリグモのスジボケ型を添付します。正中斑に括れは有りません』 コメントと撮影: goriさん


♀ 2008-10 東京都 『いつも見るヤツより随分大きなイオウイロハシリグモを目撃し思わずスケール当ててしまいましたが、図鑑で見ると最大級とはいえ普通なんですね。』 コメントと撮影: くまじろうさん
『普通じゃないですよw・・・25o超個体は稀だと思います。実測28oは一度しか経験ありません。』『「3センチ以上あるでかいのがいた」という場合、実際測ると大抵は25o前後ですね。』 コメントと撮影: きどばん

♀ 『大きいのが見つかると、とりあえず撮っとこう…となってしまいます。物指しを持ち歩かないといけませんですね。(080923東京都葛飾区など)』 コメントと撮影: くも子さん


♀ 060707 神奈川県座間市 撮影: きどばん


♀ 2006/09 栃木県 撮影: kuwachanさん


♀ 080914 東京都八王子市 撮影: きどばん


♂ 060610 東京都練馬区 撮影: きどばん


『目を引いた白っぽい♂亜成体です。実際はもうちょっと白かったです。色彩のバリエーションが大きいですねぇ。脱皮直後??』 コメントと撮影: gori さん


♂亜成体 060706 東京都練馬区 撮影: きどばん


♂亜成体  2006/09 栃木県 撮影: kuwachanさん


幼体 2007 静岡県 『5/9 三島市山中城跡 体長は10ミリ前後 』 データと撮影: yariikaさん


幼体 2007/04E 東京都 『けっこう大きいという印象でした。正確な大きさは、私の指を測らないと(笑)。』 コメントと撮影: 混沌さん


幼体いろいろ 撮影: きどばん

『左上は分散後間もない3齢幼体(出のう前と分散前に各1回脱皮)、左下は5齢幼体(多分)、右側はそれ以降です。成体の外見は型によって極端に異なって見えますが、幼体(特に若齢)ではどの型でも似たような斑紋を持っています。眼列は角度と色合いの影響で少し変な感じに見えますが、よ〜く見るとイオウイロハシリグモ若齢幼体そのものだと判ると思います。』 コメントと撮影: きどばん


まどい 『7月はじめから晩秋まで、まどいの様子もよく見かけます。近くで親が子グモたちを守っていることが普通ですが、このときは親グモは見つかりませんでした。(080819東京都青梅市)』 コメントと撮影: くも子さん


まどい 060813 東京都練馬区 撮影: きどばん


脱皮殻 080706 東京都八王子市 撮影: きどばん


 狩り蜂


オオモンクロベッコウに狩られる♀ 080731神奈川県座間市 撮影: くも子さん



オオモンクロベッコウに狩られる♀ 2006/08/02 神奈川県 『随分大型を狩りますね。コアシダカも狩るようですね。 それからハチの狩り蜂の説明で「雌を狩る」とよく書いてあるので、疑問に思っていました。最近やっとオスは小さいので一匹の食料で済ませる場合不足するとわかりました。』 コメントと撮影: あかまんまさん

 

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