ガザミグモ Pistius undulatus

 カニグモ科  体長♀9o前後、♂5o前後



♀と♂ 『この夏、ガザミグモの交接行動をマクロ動画に撮りました。長編の動画(16:03)なので、お忙しい皆様にご覧頂くのは申し訳ないのですが、お暇なときにどうぞ。2013年7月中旬・山形県(里山の山道路傍)』 『カニグモ科の交接は初見である上に、触肢を外雌器に挿入したかどうかはっきり見えなかったので、迷いがあります。性的共食いはありませんでした。』 コメントと撮影 : しぐまさん

外雌器 『交接プラグらしき物は付いてませんでした。』 コメントと撮影 : しぐまさん

♀の顔 撮影 : しぐまさん

♀頭胸部(眼域 撮影 : しぐまさん

♀標本の背面 撮影 : しぐまさん

♂標本の背面 撮影 : しぐまさん

♂の顔 撮影 : しぐまさん


♀タイプとその腹部に乗る♂ 07/05/21 東京西部 撮影: mmmgrさん


♀タイプと♂ 2005 和歌山県 撮影 : 紀伊半島さん


♀亜成体※ 2007/07 山形県 『@里山(標高440m) 沼の近くに生い茂ったヨモギの葉上から採集しました。体長6.5mm。腹面に謎の出ベソ発見♪ ガザミグモ♀成体(図鑑では体長8.5〜12mm)にしては小ぶりな気がします』 コメントと撮影: しぐまさん
『体長は図鑑作成時にどの資料・記録を参考したかによって異なりますね・・・「原色日本クモ類図鑑」1987では♀体長5〜10mmになっています。』 コメント: きどばん



♀(上画像)と♂(下画像) (070808札幌市) 撮影: くも子さん


♂ 『川で釣りをしているときに見つけました。詳しくないので、調べてみようと捕獲したのですが、なんという種類かわかりません。』 コメントと撮影: ウエパンさん 投稿日 2009-06-13
『多分、ガザミグモ♂ですね。』 コメント: goriさん


♀タイプ 2008-04-30 撮影: もぐらさん


♀タイプ 2007/04/21 東京都 『近所の山で昨日撮影しました。実は初めてみました。形も面白いしこっそり純白の脚なんかもあって面白いですね。』 コメントと撮影: mmmgr さん


♂亜成体 07/04/01 高尾山 撮影: きどばん


幼体 2008/10/18 撮影: 紀伊半島さん


幼体 061118 山梨県 撮影: DX-9さん(チーム神奈川)


幼体(飼育) 2008 餌として与えたウスバフユシャク♀が背甲に産卵. 撮影: きどばん


『この幼体、4ミリメートルほどでしたでしょうか。この時期やたら目立ちますね、小さいのが。せんだんは双葉より芳し…「風見」改め「??(がざみ)」に、とありました。(140718亀田郡七飯町)』 コメントと撮影 : くも子さん


『体長約2ミリのガザミグモ幼体。アズチグモもそうですが、変わってる奴はちっちゃな時から変わってますね。 140713 東京都八王子市』 コメントと撮影 : きどばん


 ワタリカニグモ Massuria watari Ono 2002

『O先生から別刷ももらいましたし、質問もしましたが、ガザミグモとワタリカニグモの違い(属の違い)は良く解りませんでした。両種の♂の触肢先端の構造はちがうのですが、♀ではほとんどわかりません。ただ、♀でも頭胸部が前方にやや突出し、腹部両側が大きく張り出しているのがワタリカニグモらしいのですが、ガザミクモにもそう言った個体は結構見ます(もしかしたらこれがワタリカニグモかも知れませんが・・・)。♂とともに♀が採れればそれがワタリカニグモだろうと解るのかもしれませんが、未だに♂を採ったことが無く、これがワタリカニグモの♀だ!とは認識できません。また、♀の解説は「千国安之輔 1989 緒方清人氏とガザミグモの近似種,しのびぐも(17)」にあり、色々と解説されています。が、実際にガザミグモ♀を採集して、文献と見比べていますが、ガザミグモだよなーと思ってしまいます。とりあえず、採集できたら、画像を載せたいと思いますが、いつになる事やら・・・。今までの採集地は長野県、愛知県、兵庫県で600m以上の山地から採集されているようです。』 コメント: くにたちクモさん 2008-02-27 (一部略)
『ワタリカニグモとガザミグモの追加情報を入れておきます。最初に2種の違いを記載している千国安之輔先生の1989年 緒方清人氏とガザミグモの近似種 しのびぐも17 にワタリカニグモ♀の前中眼の直径は前側眼の1/2(小さい) ガザミグモ♀の前中眼の直径は前側眼の4/5(大きい)外雌器の構造も全く異なる と言う記載があります。また、記載されたワタリカニグモ♂の触肢先端の形状はガザミグモとかなり異なりますので、成体ならば識別可能だと思います。』 コメント: くにたちクモさん 2009-03-26

★外見で両種を識別するには眼列の詳細画像(正面・背面)及び産地情報が必要.ワタリカニグモ♂はガザミグモ♂と比較すると額が広く後中眼が接近しており,側眼間の突起が明瞭(※1,※2).♀でも同様の傾向があるものと思われが,画像が不鮮明な場合「側眼間の突起」と「側眼眼丘」とを区別できない可能性もある.
『Pistius undulatus: PME-PME/PME-PLE ♀ 0.76-0.95, ♂ 0.75-0.86,clypeus/AME-AME ♀ 1.07-1.13,♂ 0.94-1.14.Tubercles of lateral eyes connate, low elevation between lateral eyes present. 』※1
『Massuria watari ♂: PME-PME/PME-PLE 0.62,clypeus/AME-AME 2.40,a small protuberance present between anterior and posterior lateral eyes.』※2

 References
※1 Ono, H. 1988. A revisional study of the spider family Thomisidae (Arachnida, Araneae) of Japan. National Science Museum, Tokyo, Vol.5(19880901). 183.
※2 Ono, H. 2002. New species of crab spiders (Araneae, Thomisidae) from Japan. National Science Museum, Tokyo, Vol.28, No.4(20021220). 209.


『解説しますと・・・添付画像(ガザミグモ)における a,b,c,d,e,f に着目.
● a/b = clypeus/AME-AME ←この値がガザミグモでは♂♀とも1.2未満,ワタリカニグモ♂では2.4前後・・・♀もほぼ同様と思われ・・・個体差を考慮しても2.0に満たないということはないでしょう.以前くにたちクモさんが「♀でも頭胸部が前方にやや突出し・・・」と仰っていましたが,その形状がこの数値に反映されているものと思われます.
● c/d = PME-PME/PME-PLE ←この値がガザミグモ♂では0.75-0.86,ワタリカニグモ♂では0.62前後.微妙な数値ですが撮影角度が適切かつ鮮明な画像ならば使えるかもしれません.
● e = ガザミグモの側眼(特に後側眼)は眼の基部が隆起しています.ワタリカニグモの側眼はガザミグモほど盛り上がらない代わりに側眼間に角張った突起があります = f のような形状.
 こうして図示すると簡単に識別できそうですが,案外難しいのかもしれません.e の「隆起」と f の「突起」が判別できなかったり,角度によっては側眼隆起と背甲前角とが被って見えて突起のように感じたり・・・.鮮明な画像で複数角度からとる必要があるでしょう.正面から撮影して a/b を見るのが一番判りやすいのかも知れません.』 コメント: きどばん

 

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