アリグモ Myrmarachne japonica

 ハエトリグモ科 体長♀7〜8mm、♂5〜6mm(上顎除く)




♀ 2009-06M 神奈川県厚木市 『蜜を吸う蟻と思ってよく見ると・・・アリグモ♀。何か生物がいるのかなと観察しても、その気配はなく、角度を変えながらも執拗に花(ヤブカラシ)をかじって?(舐めて??)いました。その間、約3分ほど。』 コメントと撮影: 一寸野虫さん


♀ 2007 和歌山県 撮影: 紀伊半島さん


♀ 山形県 『6/16 @神社の桜の葉上』  データと撮影: しぐまさん


ユスリカを捕食中の♀ 060603 東京都練馬区 撮影: きどばん


♀タイプ 『撮影地:北海道檜山郡厚沢部(あっさぶ)町 撮影日:2009年5月18日 環境:針広混交林の丘陵地の裾野、周囲は駐車場や人家などがあり開けている 体長:約5mm』『写真の個体はコンクリートの壁面、高さ60cmほどのところにいました。』 コメントと撮影: nomさん


♂ 050519 東京都練馬区 撮影: くも子さん


♂ 2006/05E 東京都練馬区 撮影: きどばん



♂亜成体捕獲,翌日脱皮 080506-07 東京都小金井市 『添付は脱皮後のアリグモ♂。この脱皮殻の中にあの上顎が納まっていたとは・・・脱皮直後に膨張すると思っているのですが成体への脱皮シーンは一度も見たことがない・・・♂亜成体は♀より全体的に鈍い光沢がある感じです。』 コメントと撮影: きどばん

♂亜成体? 2007/06F 東京都 『見慣れないアリグモみたいな蜘蛛がいました。これもアリグモでしょうか? 妙につやっつやです。』 コメントと撮影: mmmgr さん



幼体 『今年の1月、東京都世田谷区西部のムクノキの樹皮下で越冬中のところを撮影しました。体長は5mm弱。左第4歩脚がありません。アリグモの幼体だと思うのですが、幼体の場合、アリグモと判別の難しい種が居ると聞いております。このクモはアリグモ幼体でしょうか。』 コメントと撮影:アーチャーン さん 2010
『識別しにくいのはタイリクアリグモです.我流の識別ポイントは体長と腹部白斑の位置関係です. 投稿していただいた画像の個体は白斑が前方にありますよね.タイリクアリグモではこれほど前方に来ることはありません. 無論例外もあり得るので確実な識別法ではありませんが. あと,やや極端な表現かもしれませんが,アリグモは樹上もしくは葉上性で,タイリクアリグモは地表性です. 』  コメント: きどばん


幼体 2007/04 撮影: 混沌 さん


幼体 『黒くないアリグモだなあと…テントは自前のものでなく、恐らくビジョの使い古しではないかと思われますが?(040916東京都新宿御苑)』  コメントと撮影: くも子さん


幼体 2007 茨城県 『この蜘蛛を見つけたのは大きな木の枝が二股になっているところです。そこにたまっていた落葉に袋状の住居を作って越冬していました。葉には住居がいっぱいくっついていて、黒色・茶色の両方がいました。撮影は1月上旬、大きさは5ミリ程度です。』 コメントと撮影: ささがにさん(syn. mushizukiさん)


ジョロウグモ幼体を捕食する♀タイプ 040907 神奈川県大和市 撮影: あかまんまさん

※ 赤色型幼体は外見がタイリクアリグモに似る。しかしタイリクアリグモは地表性であり、樹木枝葉上や樹幹等ではまず見られない。見上げるような高さにいるアリグモ sp. はまず本種である。(きどばん)

『「赤褐色タイプのアリグモ」というのはアリグモ幼体〜亜成体であることがほとんどであり、大概は成熟すると黒くなります。赤褐色のまま成熟するのはかなり稀であり、私も数例しか見たことがありません。例数が少ないので明言できませんが、赤褐色成体は通常の成体より小さめであるようです。遺伝子的にそうなるものなのか、何らかの要因による体色発現の変異なのかは判じかねます。6月ごろ卵のうをガードしている♀はよく見かけますが、卵のうを持った赤褐色タイプというのは今まで一度も見たことがありません。(略)アリグモ♂の上顎の長さは変異が少ないほうですが、前述したとおり赤褐色タイプは体サイズも上顎も小さめになる傾向があるようです。タイリクアリグモの実物を見ればすぐに判りますが、アリグモとは図鑑にある数字以上に大きさが異なって見えます。成体であれば両種を見間違うことはありません。(略)この体形なら7mm以上であればアリグモ、6mm以下であればタリクアリグモであると推測されます。体長が6mmあるタイリクアリグモはかなり稀です。蛾類掲示板等で「サイズが重要」としているのは同様の例が多数あるからです。蛾類と異なりホストで種を特定できないクモでは、その生息環境が非常に重要なのです。自分がどのような発言をしたか覚えていませんが、「地表以外では見ない」という極端な言い方をしたとすれば、生息場所の重要性を訴えたかったからだと思います。こうした同定法は「科学的ではない」と思う方もおられるでしょう。しかしそれは「当たるも八卦」的な何の根拠もないものではなく、多数の実物に対応した経験から出てくるものです。ただ、その根拠を論理的に説明するのはかなり困難ですが。「野外で見ればすぐに判るのに、写真で見ると難しい」というのは、蛾屋の蛾LOVEさんがご自身の掲示板で何度かつぶやいていたものであり、私も特に実感していることです。写真と言うのは一瞬にして膨大な情報が詰め込めるため、数枚撮れば十分だと思う方も多いでしょう。確かに写真から得られる情報は多いです。しかし、ある分野の専門家が野外で実物に接しているときに処理される情報量の多さは、画像から得られる情報量とはまったく次元が異なるものです。とても写真の1枚や2枚に収めきれるような情報量ではありません。そして本人も「膨大な量の情報を処理している」という意識を持ち合わせていません。だから「野外で見ればすぐに判るのに、写真で見ると難しいな〜」と、首をひねってしまうことになるのです。(略)アリグモは♂が先に成熟します。ある一定の地域において、♂成体を見かけることなく♀成体を見かける、ということはまずあり得ません。アリグモは「一目で判る」と思い込んでいるクモ屋さんも多いので実体が掴みきれていませんが、関東近辺でGWに入ったころ公園等で見かける「アリグモ♀」というのはそのほとんどが♂亜成体です。♂亜成体は♀そっくりであり、ハエトリグモの研究者でも識別困難なことが多いです。私もその識別には自信がありません。雌雄比に大きな差がないはずなのに「ほとんどが♂亜成体」というのは、♂亜成体のほうが♀亜成体より活動的であり人の目に付きやすいからです。成熟していない♀を探すのはかなり困難です。言い方をかえると、ある一定地域においては『♂成体が多数見られるようになった後でないと♀成体を見ることはできない』ということです。ネット上で「アリグモ♀」とされている画像の半数以上は「アリグモ幼体」でしょうね・・・私が過去に作ったサイトも例外ではありません(笑)』  コメント: きどばん  2011/07/20

 

見やすさを優先させるため大きな画像は縮小表示しています。
画像のアドレスをたどれば元画像が見られます。

無断転載厳禁!すべての画像の著作権は撮影者に帰属します。

掲載種についてご質問のある方、当サイトにおける画像の取り扱いについてご意見・ご要望のある撮影者の方はメインページにある連絡先までご一報ください。


HOME

 

 

inserted by FC2 system